2025.06.30
うおがし銘茶には、煎茶と同じようにこだわってつくられた「抹茶」があります。
今回は、うおがし銘茶の抹茶づくりのキーパーソンである商品管理部・柿崎と欠かせないパートナーである株式会社あいやの春尾守一さんが集合。
新商品『魚がしMATCHAえん』の名づけ人である築地本店スタッフ中村と発送センタースタッフ村松とともに、新商品誕生の背景と抹茶づくりにかける思いを語り合いました。
うおがし銘茶では、個性豊かな抹茶のラインナップを取り揃えています。うおがし銘茶の抹茶は、どのようにつくられているのでしょうか。
抹茶づくりのこだわりから話はスタートしました。
商品管理部 柿崎:「飲み飽きない」「おなかにたまらない」お茶をめざすということでは、煎茶も抹茶も私たちにとっては変わりません。抹茶も煎茶も同じ飲み口になることをめざしています。ありがたいことに『有機栽培 抹茶 ことのは金印』も『有機栽培 抹茶 ことのは銀印』もお客さまから「おいしい」とご好評いただいています。これも、あいやさんが品質にこだわったお茶づくりをしてくださっているおかげです。いつも厳しいお願いをしていますが、変わらない味をお客さまに届けることができ、とても感謝しています。
あいや 春尾さん:うおがし銘茶さんの品質へのこだわりは徹底していますよね。抹茶に真剣に向き合っている姿勢がひしひしと伝わってきます。私たちは愛知県はもちろん鹿児島を中心とした九州や京都のお茶農家さんと協力して抹茶づくりを行っています。どの農家さんもこだわりを持って栽培していますが、そのなかでも選りすぐりの畑で育った茶葉を、うおがし銘茶さんの抹茶の原料として厳選しています。うおがし銘茶さんは、飲んだときの味わい、のどごしを大切にしているので、そんな抹茶の味を維持できるように、色はもちろん、味わいにはかなりこだわって抹茶づくりをしています。
商品管理部 柿崎:あいやさんの抹茶は、『有機栽培 抹茶 ことのは金印』『有機栽培 抹茶 ことのは銀印』『茶・銀座 抹茶』で使わせていただいています。それぞれ抹茶づくりにおけるこだわりを教えていただけますか?
あいや 春尾さん:『有機栽培 抹茶 ことのは金印』は、青みがかった緑色と、濃厚なうまみの中にも適度な渋味がある京都府産の有機抹茶を使用しています。『有機栽培 抹茶 ことのは銀印』では、京都府産に加え、温暖な気候により甘み、うまみ、渋味のバランスがとれた鹿児島県産の有機抹茶も使用しています。どちらも化学肥料や農薬に頼らない有機栽培で育てた茶葉で、自然の味、お茶本来の味、品種の味をよりいっそう楽しんでいただけると思います。
商品管理部 柿崎:『ことのは』シリーズに続けてご協力いただいたのが『茶・銀座 抹茶』ですね。
あいや 春尾さん:はい。『茶・銀座 抹茶』は、慣行栽培で最高級レベルの品質をめざした抹茶づくりをしています。産地の愛知県では、新芽が出始めたら黒い覆いをかけて太陽の光を遮ります。これにより葉が薄く広がって鮮やかな緑色に育ち、抹茶特有の「覆い香」と呼ばれる甘い香りや、深みのあるうまみも引き立ちます。『ことのは』シリーズも『茶・銀座 抹茶』も、うおがし銘茶さんのリクエストを受けて、少し火を入れ、若い方や海外の方にも飲みやすい味わいに仕上げています。
今年7月、うおがし銘茶から新商品『魚がしMATCHAえん』が誕生します。新商品の味わいや特徴、そして開発の裏側へと話は展開していきます。
商品管理部 柿崎:お客さまが抹茶にふれる機会をもっと提供したいという思いから誕生したのが『魚がしMATCHAえん』です。こちらもあいやさんの抹茶を使わせていただいています。
あいや 春尾さん:『魚がしMATCHAえん』は、多目的に使える宇治抹茶 のなかでも最高級のものを厳選しています。慣行栽培で色・味・香りにこだわり、ほどよい渋みが特徴です。海外では、抹茶は飲むだけでなく、お菓子や料理にも活用されています。『魚がしMATCHAえん』は、薄茶としても、料理やスイーツづくりにも使える上質な抹茶になりました。
商品管理部 柿崎:当初は主に調理用の抹茶として企画していましたが、試作品のクオリティが非常に高く、「飲んでも食べてもおいしい」という、これまでにない抹茶の入り口の商品として発売することになりました。商品名は社内公募して、100を超えるアイデアが寄せられました。ここにいる中村と村松のアイデアを組み合わせて、『魚がしMATCHAえん』となりました。
あいや 春尾さん:名前の由来を教えていただけますか?
発送センタースタッフ 村松:うおがし銘茶らしい名前を考えたとき、魚がし煎茶・魚がし玄米茶・魚がし番茶とあるなかで、抹茶はまだなかったことに気づきました。常連のお客さまは「いつものあれちょうだい」と買ってくださるので、同じように親しみをもって選んでいただける商品になってほしいという思いで、『魚がしMATCHA』という名前を提案しました。
築地本店スタッフ 中村:私も、お客さまに覚えていただきやすい商品名がいいと思っていました。パッケージを見たとき、石臼で挽いた抹茶が織りなす円が目に飛び込んできたんです。人とのご縁の『えん』、抹茶を囲む宴(うたげ)の『えん』などの意味を込めて『えん』としました。
商品管理部 柿崎:「飲んでも食べてもおいしい」これまでにない抹茶として、お客さまに楽しんでいただけたらうれしいですね。お茶を点てたり、料理やスイーツに活用したり、さまざまな楽しみ方を見つけていただけたらと思います。
海外では、日本食ブームや健康志向の高まりにより、抹茶ブームが巻き起こっています。うおがし銘茶の抹茶づくりを支えるメンバーたちも、その人気の高まりを日々実感しているそうです。
商品管理部 柿崎:ここ数年の抹茶人気は本当にすごいですね。海外のお客さまも多く訪れる築地本店では、その傾向が特に顕著です。
あいや 春尾さん:お土産としてグレードの高い抹茶を求める海外のお客さまが増えていますね。「京都から抹茶が消えた」と言われるほど、京都ではなかなか抹茶が手に入らないと聞きます。『茶・銀座 抹茶』の産地のひとつ・愛知県西尾市にも、海外のバイヤーが買い付けに訪れています。地域のスーパーでも、抹茶が品薄になることがあるそうです。
商品管理部 柿崎:うおがし銘茶でも抹茶の需要が急増していて、今年1年分として想定していた『有機栽培 抹茶 ことのは金印』が、今年度産の切り替えを待たずに完売 。これには驚きました。
あいや 春尾さん:それだけ『有機栽培 抹茶 ことのは金印』が人気ということですね。私たちとしてもうれしいかぎりですが、やはりお客さまが求める品質の抹茶を厳選することが最優先です。現在のクオリティを保ちつつ、収穫量をどう増やせるか、模索しているところです。
商品管理部 柿崎:これからも品質にはぜひこだわり続けていただきたいですね。味には絶対に妥協できませんので、今後も難しいお願いをすることがあるかもしれませんが、引き続きよろしくお願いいたします。
あいや 春尾さん:うおがし銘茶さんのリクエストに応えることで、私たちもより高いレベルで抹茶づくりに取り組むことができています。これまで『ことのは』シリーズや『茶・銀座 抹茶』を愛してくださったお客さまが『魚がしMATCHAえん』も手にとって愛していただけるように、これからも抹茶づくりに励んでいきたいと思います。