うおがし銘茶うおがし銘茶

2023.01.10

あなたはブレンド派? それともシングル派?

お茶の話でよく議論になるのが、一区画のみで作ったシングル茶が
1番おいしい茶であると言う人と、ブレンドしてお茶はうまくなると言う人が、日本茶マニア界隈ではよく聞く話。
みなさんは、どちらですか?

日本茶はワイン造りにとても似ています。

フランスワインの代表格 「ブルゴーニュワイン」と「ボルドーワイン」。
ブルゴーニュは、言わずと知れた“ピノ・ノワール” 単一品種のみの小規模経営。
代々、父の背中を見て受け継がれるドメーヌが多く、“ピノ・ノワール” ストレートでワインを造る地域です。

一方、カベルネソーヴィニヨン・メルロー・カベルネフラン等をブレンドしてワインの風味を1つにする、大規模経営のボルドーワイン。
どちらのワインも、畑、摘採、醸造技術がしっかりしている、ドメーヌ、シャトーが造るワインは、どれも個性的で癖になるワインが数多く存在します。

さらに、その年の天候の影響によって、出来てくるワインが異なってくる所など日本茶にそっくりですね。
日本茶も畑が良いけれど何で?
みたいな生産家が多いが、ワインも畑が良くても、醸造技術がない生産家ではよくある話です。

つまり
① 畑  ② 摘採  ③ 醸造(製茶)
この3つがうまく行かないと、美味しくならない所もそっくりです。
この話、終わりが無いのは当然で、何故かと言うと“嗜好品” だからです。

どちらにしても、それぞれが癖になる個性的な茶であれば良い話で、必ずどちらかが良い茶であることはなく、比べること自体意味のないことです。
それよりも、その畑ごとに風味が異なるので、その土地の良さを生かしたお茶づくりに力を入れるべきである。

例えば、香り高い山の茶で、長く蒸してしまうのは、
生かしているとは言えないし、こっくり まろやかな茶が採れる平地の茶で、香りを生かす製法をするのも 生かしてないと言えますね。

ワインで言う「テロワール」という言葉通り、日本茶にも その土地固有の風味があり、それをどう生かすかがお茶作りの醍醐味ではないでしょうか。

だから、お茶づくりは、こうすればこうなると言う一辺倒
なものではなく、その土地で異なってくるため、幾通りもの作り方を理解しないと個性ある茶は生まれません。


そう、お茶作りには型は無いのである。
1つの製法が分かったとしても、その先が永遠とあるのだ。

お茶づくりは、寡黙な人ほど個性的で癖になる茶を作る方が多いと言われているが、その通りである。
ああでもない、こうでもないと、分かったようなことを言っている茶師ほど全くわかっていない。

お茶を生かし、お茶に語らせる茶師が本物の茶師である。
うおがし銘茶は、さまざまな茶に挑戦し続ける本物の茶師集団であり続けたい。

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